睡眠時無呼吸症候群の治療
当クリニックで行う閉塞性睡眠時無呼吸(OSAS)の治療
当院で行っているOSASに対する取り組み
- OA(オーラルアプライアンス)の作成
- 顔面形態の改善による気道幅の拡大
顔の奥行きが小さい日本人に多い下顎後退(下顎が後退している)したり上顎骨列成長によりOSASになっている場合は、顎をバランスの取れた位置に持っていき、気道が緩む睡眠時でも気道が閉塞しにくくなるよう上顎骨の前方移動及び上顎骨拡大(30才までなら上顎骨幅の拡大も可能)、下顎骨の前方移動を行います。
アメリカは肥満の人が多いため、閉塞性睡眠時無呼吸の人は当然多いと思われていましたが、日本とアメリカでは人口比でほぼ同じ割合です。理由は、アメリカ人の閉塞性睡眠時無呼吸の原因のほぼ100%が肥満であるのに対して、日本人は1/3が肥満、1/3が顎の大きさ、1/3が鼻の病気によるものです。人種的に日本人は顔の奥行き(頭・顎)がアメリカ人に比べて小さく、少しの肥満で気道が閉塞しやすくなっており、痩せていても閉塞性睡眠時無呼吸の人は多くいます。
閉塞性睡眠時無呼吸の治療のゴールデンスタンダードはCPAPですが、その次はOA(オーラルアプライアンス)の装着です。しかしそれらは対症療法です。
睡眠時無呼吸を予防・改善する装置【オーラルアプライアンス】
閉塞性睡眠時無呼吸の対症療法として、当クリニックはオーラルアプライアンスを製作します。オーラルアプライアンスは、睡眠時に口が開くのを防止するのが第一目的です。睡眠検査は医科の睡眠専門医にお願いしています。
この他、一般的な治療として以下の方法があります。
●CPAP
現在、最も一般的な治療です。就寝時に鼻マスクを介して気道内に圧力をかけ、上気道を確保します。内科的な対症療法です。睡眠専門医をご紹介します。
●扁桃・アデノイドの切除・摘除
お子様の閉塞性睡眠時無呼吸の原因はほとんどが扁桃腺肥大です。耳鼻咽喉科で対応しますので、専門の耳鼻科医をご紹介いたします。
イビキの改善
「イビキが恥ずかしくて友達と旅行に行けない」
「配偶者からイビキがひどいと言われた」
「子供なのにイビキがある」
このようなイビキに関するお悩みを耳にすることがあります。
男性は20歳くらいから睡眠時に気道が柔らかくなり(気道が閉塞しやすくなり睡眠時に脳への酸素供給量が減る傾向があります)イビキをかきやすくなります。女性は女性ホルモンが減少してくる頃から睡眠時に気道の緊張が緩み更年期を過ぎた中高年からイビキが増えます。
最近はお子さまでもイビキをかくことがあります。子供のイビキは注意しないといけません。本来子供は気道が緊張しておりイビキをかきにくくなっています。成長に大切な時期にイビキをかくということは脳への酸素の供給量が減るということで、脳・体の成長に大きな影響を与えます。早く相談されるのがいいでしょう。
重大な病気が潜む可能性
イビキは「恥ずかしい」という気持ちが先に立ちますが、実は閉塞性睡眠時無呼吸という病気のサインです。様々な原因が考えられるイビキですが、代表的なものに「閉塞性睡眠時無呼吸」「顎が小さい(顎変形症)」などがあります。
たかが「イビキ」と侮らず、気になった場合はお気軽にご相談ください。矯正治療を行うことで改善できる場合があります。
睡眠時無呼吸の予防・治療
- 眠っている間に、数十秒から1分近く呼吸が止まって、そのあと大きなイビキ音とともに呼吸を再開する
- 熟睡感がなく、昼間は眠くて学業や仕事に集中できない
- 居眠りで仕事や人間関係に支障をきたす
これが閉塞性睡眠時無呼吸症候群です。
子どもの場合は、1回でも呼吸が止まると無呼吸と判定されます。
閉塞性睡眠時無呼吸は、様々な疾患を引き起こしたり増悪する一因になります。昼間に眠気を誘発するため、重大な事故につながることもあります。
睡眠時無呼吸症候群に合併する疾患
高血圧症
睡眠時無呼吸症候群の40~70%は、高血圧症を合併しています。また高血圧症患者の約30%は、睡眠時無呼吸症候群です。
糖尿病
睡眠時無呼吸症候群が糖尿病の症状を悪化させます。
虚血性心疾患脳梗塞
睡眠時無呼吸症候群は深い睡眠がとれないため、成長ホルモンの分泌が妨げられます。そのため睡眠中の血管内皮の修復が行われず、動脈硬化が進展・増悪します。動脈硬化は、虚血性心疾患や脳梗塞の大きな原因になります。
発育の阻害
就寝中の成長ホルモンの分泌が妨げられるため、お子様の成長・発育に悪影響を及ぼします。また睡眠時無呼吸では脳が低酸素状態になるため、発達障害の原因になるといわれています。
肥満症内臓脂肪
重症の睡眠時無呼吸症候群患者は、成長ホルモンの分泌が妨げられるため肥満が解消しません。睡眠時無呼吸症候群を治療すると、内臓脂肪を減らしやすくなります。
夜間頻尿
通常、夜間に抗利尿ホルモンが働きますが、睡眠時無呼吸はホルモンの働きが抑制され、夜間の尿量が増えます。お子様の場合は、夜尿症の原因になります。
自律神経のアンバランスによる諸症状
睡眠時無呼吸では脳に十分な酸素が供給されないため、自律神経のバランスが崩れやすくなります。このため、冷え性や様々な不定愁訴が表れます。
矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用
- 治療開始当初は矯正装置による不快感、痛み等を生じることが多いですが数日から1~2週間で慣れる方が多いです。
- 歯の動き方には個人差があるため、想定した治療期間より長くなることもあります。
- 装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院等、矯正歯科治療には患者様の努力・協力が必要不可欠です。それらが治療結果や治療期間に影響します。
- 治療中は、装置の装着により歯が磨きにくくなります。むし歯や歯周病のリスクが高まるため、丁寧なブラッシングや、定期的なメンテナンスが重要になります。また、歯が動くと見えなかったむし歯が見えるようになることもあります。
- 歯を動かすことで歯根が吸収して短くなることがあります。また、成人の方の場合、歯の移動により歯ぐきが引っ張られ下がったようになることがあります。
- ごくまれに歯が骨と癒着し、歯が動かないことがあります。
- ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受け、神経が死ぬことがあります。
- 治療中に金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
- 治療中に「顎関節で音が鳴る、顎が痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
- 様々な問題により、当初予定した治療計画を変更する可能性があります。
- 歯を削ることで歯の形を修正したり、噛み合わせの微調整を行う可能性があります。
- 矯正装置を誤飲する可能性があります。ほとんどの場合、問題ありません。
- 装置を外す際、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、被せ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
- 装置を外した後、保定装置を指示通り使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
- 装置を外した後、治療により変化した噛み合わせに合わせて被せ物(補綴物)やむし歯の治療(修復物)などをやり直す可能性があります。
- 顎の成長発育により噛み合わせや歯並びが変化する可能性があります。
- 治療後に親知らずの萌出などの影響で凸凹が生じる可能性があります。また、加齢や歯周病等により歯を支えている骨が痩せると噛み合わせや歯並びが変化することがあります。その場合、再治療等が必要になる場合があります。
- 前歯を後退させた治療後に、ほうれい線が深くなったり、口唇周囲の皺が目立つようになる可能性があります。
- 矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。
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